坂の上の自分
誠に小さな大学生が開化期を迎えようとしている。
この大学生は祖父と初詣に行きその帰り道だ。
「いいか、孫や、この世で一番わからない事は自分の顔じゃ」
将来をどう生きていくのがベターなのかそんな話をしていた時に言われたことだ。
鏡があるではないか
どうやら違うらしい。
鏡というのは自分の顔が写っているがあくまでも左右反対つまりありのままではないということらしい。
自分の声でも同じらしい。自分の声は自分が普段耳にするものとは違う。
要するに何がこの話の趣旨かと言われれば誰も自分のことなんかわかりっこないっという事のようだ。
このことを頭の隅に入れておこう。
さらに祖父の知り合いで、あまり人からの評判がよくない人の事を聞いた。
聞けば、理論以外の事が起こるもしくは人が理論以外の事をやるとその人そのものを否定して理論どおりに行わせるという人らしい。
しかもその理論は注意している本人ができていない、ということである。
なるほど、注意を受ける側としても
「できてない奴が口出しするな」
という事になるのであろう。
どこか自分と重なるところはないだろうか。
この大学生は感覚というものがあまり好きではない。だから理論を信じたがる。そしてその理論を実践できているかもしくはできているか
っと問われれば口が簡単には開かない。
だから気をつけよう。
その人に合うものは何か。それを思うのも忘れない。
でも、自分ができない事=他人に伝えない(教えない)となるのか。
たぶんそうなったら僕は人と喋れなくなる。
っというか何も伝えられなくなるのでは?
だから提案というのはどうだろうか?
これはどう?
こんな事もあるよ?
こんな理論もあるよ?
この大学生が出来ることといえばとりあえず人の話を聞くことであろう。
相手の言ってる事が何かわからなくてもとりあえず最後まで聞く。
途中で質問できそうなら質問する。
ちなみに内容を理解しているかと言われると微妙ではあるが。